@article{oai:kogakkan.repo.nii.ac.jp:00000039, author = {濱千代, 早由美 and HAMACHIYO, Sayumi}, issue = {3}, journal = {皇學館大学研究開発推進センター紀要, Bulletin of the Research and Development Center of Kogakkan University}, month = {Mar}, note = {本稿では、伊勢市宇治館町の旧物忌家・岩井田家所蔵の資料の中から、年中行事記について紹介する。 岩井田家所蔵の資料群(以下、「岩井田家資料」)には、『天保三年冬東行中留主居心得申被事留主中心得之雑記』『留主中心得雑記』『年中行叓記草稿』の三篇の年中行事記が含まれている。これらの資料は、江戸末期から明治維新をまたぐ時期に記されたものであり、宇治の町がむかえた変動期について理解する手掛かりとなる。 年中行事は、毎年、毎年、同じ時期に繰り返される一連の行事である。本稿で参照する資料には、それぞれに傾向は異なるものの、行事の日程、用意すべきもの、連絡すべき人、膳の配置、供物の供え方などが細かく記され、変更点はその都度追記された。そのため、欄外に膨大な追記がなされ、押し 紙による修正や加筆が繰り返されている。記帳の方法は一見煩雑に見えるが、岩井田家の人々の行動を規定する判断基準となっていた。何をどれだけ用意するのか、どのように用意するのか、どのような人や部署に年頭の挨拶に行くかなどが細かく記され、付き合い方の判断は、記録されたこれらの「先 例」にならって行われた。何らかの変更をする場合は合理的な判断の元に行われ、変更もまた追記されていった。したがって、これらの年中行事記の記述を通して、祭祀のあり方のみならず、社会構造について理解することも可能になるだろう。 本稿では、まず、文久元年(一八六一)に記された『留主中心得雑記』について紹介する。この史料は、ほかの年中行事記と比べると、神職や御師同志の交際についての記述が厚く、神宮での職務を遂行しつつ、地域社会で円滑な人間関係を築くための記録とみることができる。}, pages = {243--275}, title = {岩井田家史料『留主中心得雑記』文久元年(一八六一)}, year = {2017}, yomi = {ハマチヨ, サユミ} }